木を見て森を見ず

 

本日は税理士の先生との打ち合わせがありました。

売上や経費の入力が滞っており、お叱りを受けてしまいました。

 

うちは弥生会計を使っているのですが、どうも入力が慣れなくてやる気が起きません。

ついつい月末に一気にやることが多くなってしまいます。

 

経理業務というのは、どちらかというとディフェンシブで細かい業務なので、

昔から好きではありません。(入力されたデータを分析するのは好きですが・・・)

 

当社のように小さい会社は、1人何役もこなさなくてはなりません。

好きな業務だけでは会社が回らないのです。

 

ただ、1人でいろいろな業務をすることにはメリットもあります。

 

一番大きなメリットは、業務全体を見渡すことができる点です。

よく「大局観」という言葉を耳にしますが、

これは日頃から枝葉の業務ばかりやっていても身に付きません。

 

「木を見て森を見ず」

 

この言葉は、わたしが社会人になった当初に、耳が痛くなるほど聞かされました。

要するに、「木や枝葉ばかり見ていないで、全体=森を見なさいよ」という意味です。

なので、わたしはいつもこの言葉を意識するようにしています。

 

ただし、インターネットが普及した現在は、あらゆる業務が複雑になってきているため、

森を見ているだけでは重要なことを見落とす危険も出てきました。

そのため、「森を見て木を見て、もう一度森を見る」というアプローチを最近は意識しています。

 

さらに、1人何役もこなすことには、もう一つメリットがあります。

 

一般的に、大企業では業務の流れ(分類)によって、役割分担が決まっています。

例えば、人材紹介でいうならば、3つのパートに分かれているケースが多いです。

1, お医者様を募集する業務

2, お問い合わせや応募があったお医者様とやりとりをする業務

3, 医療機関の採用担当者とやりとりをして求人を開拓する業務

 

役割分担をするメリットは、同じ業務を反復した方が業務が簡単になり、結果的に効率が良くなるからです。

逆にデメリットとして、役割の異なる担当者間のミスコミュニケーションが発生します。

このミスコミュニケーションを無くすために、様々なシステムが導入されているのですが、

人と人のコミュニケーションをシステムで埋めることには限界があります。

 

わたしはこのミスコミュニケーションが最も非効率だと思っています。

当たり前のことですが、一つの流れに携わる人間は、できるだけ減らした方が良いと思います。

 

よって、弊社の社員は「募集~面談~求人開拓~マッチング~入金の確認」まで、

全ての流れを1人でやるようにしています。

全体を把握していることで、突発時の対応も柔軟にできますし、何よりも、

その仕事に携わっている社員のモチベーションが上がります。

社員のモチベーションが上がれば、医師の先生や採用担当者に対する態度も自然に向上します。 

 

ただし、このような働き方をするためには、1人の人間が多能になる必要があります。

経験豊富な社員がいればこそ、為せる業なんだと思います。

 

幸いにも当社には経験豊富な社員がいるため、分業体制はとっていません。

手前みそな話になりますが、それが当社の強みです。

 

今後もよろしくお願いいたします。

 

 

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