チームワーク

「チームワーク」

ありきたりな言葉ですが、私は好きです。

 

 

“チームワーク”とは集団に属しているメンバーが同じ目標を達成するために行う作業、協力、意識、行動など。

By ウィキペディア

 

 

私は自分で言うのも何ですが、「スポーツマン」です。

野球/サッカーなどの団体競技と、テニス/ゴルフ/スキーなどの個人競技のどちらも経験してきました。

サッカーは今でもプレイヤーとしてやっていますが、

最近では、自分で得点するよりも、味方にアシストして決まった時の方が喜びを感じます。

 

 

今の職場において、チームワークを特段意識している訳ではありませんが、それは明らかに存在します。

しかし、チームワークを醸成するために何一つ特別なことはやっていません。

世の中には会議の多い会社が多いですが、うちの職場ではミーティングは”皆無”です。

 

なぜなら、同じ感覚を共有している仲間の中では、特別なミーティング等は必要ないと思っているからです。

同じ感覚とは、普段の仕事話や雑談の中で共有できます。

これが実現できる理由は、小所帯だからということがありますが、

普段のちょっとしたコミュニケーションを重視すれば、ある程度の規模でも実現は可能だと思います。

 

また、私はアナログなコミュニケーションを重視しています。

アナログなコミュニケーションとは、簡単に言えば会話のキャッチボールとか相手の顔色を見ることです。

そのため、弊社は全員で一つの大きなデスクを囲んでおり、何かあれば仕事中でもすぐに会話ができます。

(個々の仕事に集中するためのパーテーションの類は一切ありません。)

 

 

これらの事は、以前いた会社から反面教師で学びました。

私は一時期、その時代に乗りに乗っていた新興企業にいました。

そこでは、One on Oneという11の強制的な1週間に1回のミーティングと、

個人が集中できるという理由で個々の机を仕切る「パーテーション」がありました。

 

管理職の会議が四六時中あり、自分の仕事ができるのは、就業時間終了後という状況でした。

また、仕事の役割分担が明確になされており、全体最適よりも個々の最適が重視されていました。

そして全てがKPIという数値で管理され、評価は全て数字でなされていました。

 

今思うと、外資系企業に近い形態だったのかもしれません。

(外資に勤めた経験はありませんが・・・)

 

とにかく、全てがデジタルなのです。

アナログ世代の私にとっては苦痛の日々でした()

このようなデジタル経営が最終的にどうなったかというと、凋落の一途を辿り、外資に買収されました。。。

 

 

私が思うに、デジタル経営は日本には馴染まないと思います。

 

 

確かに、経営を効率化するためには、数値で管理する部分は必要だと思います。

しかし、数値に現れない「組織への貢献」は存在します。

スポーツではそのような貢献度も評価の対象になります。

 

例えば、サッカーで言うならば、相手のディフェンスを引き付けてスペースを作る動きとか、

野球で言うならば、ファールで粘って相手投手を疲れさせるとかです。

声を出してチームを活気づけるというのも貢献の一つだと思います。

 

 

チームワークとは、目に見えないものの積み重ねであり、犠牲の精神の上に成り立つものだと思います。

皆が「自分が自分が」という気持ちで仕事に取り組むことは悪いことではないのですが、

それだと必ず歪(ひずみ)が生まれます。

 

自分で得点することも大事ですが、最終的には”チームの勝利のために個々がどう動くか”ということを

全てのメンバーが理解している状態が理想的だと思います。

人間の能力やキャパシティは限られており、1人の人間でやれることには限界があります。

それを組織で行い相乗効果を生み出すことが重要なのです。

 

 

その手段として、デジタルな組織運営やシステム化というやり方があります。

弊社の事業(人材紹介)は求人数と候補者数が増えれば増えるほどマッチングの確率が高まりますが、

それをデジタル的なシステムでマッチングすることには限界があると思っています。

 

そもそも、候補者の人間性や志向性を完璧に経歴書に落とすことは不可能です。

また、医療法人や企業の風土や雰囲気を求人票に落とすことも不可能です。

これらの細かな特性を含めたマッチングを可能にするのはアナログ方式しかないと思うのです。

 

弊社では、自分の担当した候補者に適した求人が無いときは、周囲のメンバーに相談するようにしています。

安易にシステムでのマッチングはしませんし、個人で背負いこむことも無いようにしています。

それを可能にするのが、オープンなコミュニケーション空間なのです。

 

1人で考えて分からないことも、組織で考えれば何らかの解が得られます。

求人開拓の電話で嫌な思いをしたとしても、みんなで愚痴を言えば気分が晴れます(苦笑)

仲間がいることで救われることは多々あります。

 

世の中のサービス業を営む会社からすると、生産的では無いのかもしれませんが、

デジタル化するメリットよりも、アナログで居続けるデメリットを受け入れつつ、

アナログなメリットを最大限活用したいと思っています。

 

組織で仕事をするからには、チームワークが重要です。

そのためには、時には犠牲の精神も必要なのです。

ちなみに、弊社の事務所には以下の「額」が飾ってあります。

                      By 相田みつを

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