2年ほど前、お伊勢さん参りをすべく、家族旅行にでかけたときの出来事です。
我が家では、1年に数回ですが国内旅行に出かけます。
嫁への感謝の気持ちも含めて、宿泊先やスケジュールはわたしが手配するのですが、
プライベートな計画を立てることが苦手なわたしは、いつも「じゃらん」で宿泊先を探します。
その際、エリアや予算から適当に宿を決めるのですが、必ずといっていいほど嫁にダメ出しをされます。
後からダメ出しをするぐらいなら自分で決めれば良いのですが、
なぜか毎回わたしが予約をする羽目になります。
お伊勢さん旅行のときは、三重県の鳥羽に宿をとりました。(水族館で有名です)
「じゃらん」に掲載されている中では、金額的には中の上程度。
(1泊2食で2万円弱だったと思います。)
「海鮮料理が自慢の御宿」と書かれており、ホームページも綺麗だったのでそこに決めました。
当日、宿がなかなか見つからないので焦っていると、
嫁がポツリと「さっきそれらしき名前(浜辺屋)の宿を見た」と言い出しました。
そこで、その周辺に戻ってみると、確かに「浜辺屋」と書いてある宿がありました。
わたしは価格帯的にそこそこ高級感のある「旅館」をイメージしていたのですが、
明らかにそこは「民宿」で、少し驚いてしまいました。。。
しかし、宿は中身が重要だと思い、気を取り直して中に入ると、「千代の富士」の手形が・・・
内装はすごくアットホームな感じで、愛想のいいおばちゃんが迎え入れてくれました。
わたしは嫁の視線が気になりましたが、気にせず部屋に案内してもらいました。
お部屋は思ったより綺麗で、ホームページ通りだったのですが、外の景色が完全に漁村でビックリ。
嫁が一言 「これって民宿だよね? 一泊2万払って民宿ってありえない・・・」
わたしは心の中で同意しつつも、「ここは旅館です。海鮮料理の美味しい旅館です。」と言い張りました。
しかし、次の瞬間に全てが白日の下にさらされました。
なぜなら、宿のタオルに「民宿 浜辺屋」と書いてあったからです・・・・
わたしが完全に白旗を上げた瞬間でした(苦笑)
そこで、「民宿」と「旅館」の定義はなんなんだ?という疑問が浮かび調べてみました。
ウィキペディアによると以下のように書かれています。
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■旅館(りょかん)とは、宿泊料を受けて人を宿泊させるための宿泊施設で、
通常は和式の構造及び設備を主とする宿泊施設のことを指す。日本旅館ともいう。
■民宿(みんしゅく)は主に民間が運営する、多くの場合小規模かつ、
客室が和室であるなど設備が主に和式である宿泊施設のこと。
観光・レジャーによる利用を主体とし、多くは家族単位での経営である。
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これだけでは、どっちがどっちか分かりません。
旅館営業を専業でやっているケースが「旅館」であり、
農業や漁業を営みながら兼業で旅館営業をしているケースが「民宿」といった記述もありましたが、
正確には以下の内容とのことです。
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旅館業を経営しようとする者は、都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区では
市長又は区長)の許可を受けなければならない(旅館業法3条1項)。この際には申請書
に営業の種別(旅館業法上のホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業、下宿営業の種別)を
記載しなければならないが、これとは別に営業施設の名称も記載することとなっている。
したがって、営業の種別については旅館営業として申請している場合であっても、
営業施設の名称については「旅館」、「民宿」、「ホテル」、「ペンション」など経営者の設定に
委ねられている為、実際には各個のイメージ戦略などから規模の大小、経営形態に関わらず
自由に名乗っているのが実情でもある。そのため、「旅館」、「民宿」、「ホテル」、「ペンション」
などの線引きはかなり曖昧になっている。なお、許可の際の構造設備の基準など法令の適用に
ついては、営業施設の名称ではなく経営者の申請した営業の種別にしたがってなされることになる。
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要するに、「旅館」や「民宿」「ホテル」という名称は、経営者の決め事ということのようです。
というわけで、一泊2万円の「民宿」に泊まっても、
それは恥ずかしいことではないと思います。