失敗したら、それは寄付

今回の被災に際して、大投資家のウォーレン・バフェット氏は
 「復興にはしばらく時間がかかるだろうが、震災が日本と日本経済の未来を変えることはない」
と強気の発言をしています。こういう言葉には、日本の投資家たちも勇気づけられますよね。
また、震災後の14日~18日にかけて、日本株ETFには過去最高の資金が流入したと各メディアが報じています。
これまで日本株ETFへの流入資金が最も多かったのは2003年5月にバブル後の最安値を付けた直後でしたが
今回はそれを上回って、週間ベースでは過去最高、差し引き12億ドル(約970億円)が流入したということです。
地震が起きた直後、週明けの14日と15日に日経平均は2日続けて約10%下げるという動揺ぶりで、
しかも15日は福島原発の深刻さが一気に露呈したこともあって1日の下げ幅が歴代3番目という事態になりましたが、
それが逆に海外の投資家からは売られすぎとの見方が強まって、その後はかなり積極的な買いが入っているようです。
日本の復興に向けては、良い材料と言えそうですね。
前回、資産運用と寄付は別物、というようなことを書きました。
自分の資産を守り増やすのが資産運用なら、見返りは期待せずに相手に対して純粋に施すのが、寄付…。
この図式でいくとすると、ちょっと乱暴な分類かもしれませんが、
一方にノーリスクの資産運用、もう一方にノーリターンの寄付という両極があって、
その間にずうっと広がっているのが投資という行為だったりしますよね。
生きた投資は、必要としているところに資金を行き渡らせ、
復興支援のためになくてはならない重要な役割を果たします。
しかも、その投資が上手くいけば自分の資産も増える。
(もちろん上手くいかない場合もあるというのが大前提ではありますが)
ということで、寄付よりもう一歩踏み込むなら、ここはひとつ、日本株への投資、
それも、復興関連企業への直接投資ではないでしょうか?
ご参考まで、SBIファイナンスがまとめた復興関連のテーマを見てみますと、
“地震”に関連する6つのキーワードでは、計295の銘柄が取り上げられています。
この中でもたとえば僕のイメージする復興支援となると、いちばんに思い浮かぶのは
安直とは思いつつも港湾工事だったりしますが、ここでは8銘柄のうち3銘柄が先週末に新高値をつけていて、
僕としてはこの辺のなかから長期保有できそうなものを選んでいくのもいいかなと思っています。
震災から復興に向けて這い上がるために、それぞれの一歩を踏み出す新年度。
支援の方法も人それぞれのやり方があるなかで
個人投資家の心意気のようなものを、ここらで出していくのもアリかなという気がします。
もちろんいろいろ精査して納得した上での投資をすべきですが、
万が一この投資が上手くいかなかったときでも、それはそもそも寄付だったのだと思ってあきらめる。
それぐらいの太っ腹な投資スタイルこそが日本を救う、なんていうと言いすぎでしょうか…。

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