時間を味方につける

みなさま新年あけましておめでとうございます。
本年が先生方にとって素晴らしい1年になりますことをお祈り申し上げます。
月並みですが、いつも年の初めには1日1日を大切にしなければということをあらためて思います。
また新しい1年、365日が始まるわけで、しかもそうこうしているうちに、すでに365分の3に入っています。
今年も残すところあと362日しかありませんね(笑)
1日1日を、で思い出したのですが、曽呂利新左衛門(そろりしんざえもん)の”米の倍増し”の話を
以前、何かの本で読みました。
秀吉に仕えた人物、落語家の始祖とも言われている曽呂利新左衛門は、
あるとき秀吉から褒美を下される際に何を希望するか尋ねられて、
今日は米1粒、翌日には倍の2粒、その翌日には更に倍の4粒と、日ごとに倍の量の米を100日間もらう事を希望します。
秀吉はせいぜい米俵一俵か二俵くらいだと思い、「欲がないやつだ」と承知しましたが、
やっていくうちにとんでもない量になることがわかったので、
新左衛門には詫びて褒美を別のものに変えてもらったという話です。
こうやって表にしてみるとわかりますが、3週間目あたりから米の量は急激に増え、
30日目には394俵、なんと23トンにもなってしまうんですね(米1粒は0.022グラム、1俵は60kgとして換算)。
秀吉が慌てて撤回するのも当然です。
ちなみにこの続きをExcelでやろうとしても50日目位までいったところで有効桁数である15桁を超えてしまいますが、
計算上は、100日目にはおよそ2の100乗
 ≒126穣7650杼6002垓2822京9401兆粒
ということになるらしいです。見たこともないような単位が並んでますけど
「穣」は”ジョウ”、「杼」は”ジョ”、「垓」は”ガイ”、「京」は”ケイ”と読むそうです。
数列の得意な先生は、良かったら検算してみてください(笑)
でもこの量の米は、おそらく人類がこれまで生産したすべての米の量を合計しても
足りないくらいなのではないでしょうか?
それにしても複利というのはすごいです。
“倍増し”は極端な例としても、たとえば年利5%とかでも、
複利のすごさというのはちょっと計算すれば実感できます。
いま500万円を元手に運用するとして、コンスタントに年5%で殖えたとすると…
資産額は15年目であっさり1000万円の大台を超えてしまいますね。
さらに、たとえばそこに毎月1万円ずつ積立をしていくとしたらどうなるでしょうか。
つまり当初資金500万円に加えて元金が年間12万円ずつ増えていき、その分に利息がつくわけですから、
資産額は下表のようになります。
早くも11年目には2倍以上に殖えるわけです。
たかだか年5%といって侮るなかれ、ですね。
複利の感覚がわかってくると、利回りはそれほどではなくても、
運用の期間を長くとればとるほどリターンでの恩恵を多く受けられるということに気付きます。
時間を味方につけるということですね。
なお、元本を2倍にするまでのおおよその年数は、
72を金利で割ることで簡単に求められることがよく知られていて、この場合だと
 72÷5=14.4
つまり年5%で倍にするには14.4年かかるということです。
年10%なら
 72÷10=7.2
7年ちょっとで倍になるということですね。
これは”72の法則”と呼ばれていて、複利の感覚が一瞬でわかる、なかなか便利な法則です。
ちなみに、いまの定期預金で運用して倍にするには何年かかるかというと、仮に金利が0.3%としても、
 72÷0.3=240
いま定期預金で倍にするには240年かかるということです。
これでは時間は味方になってくれませんね…(笑)
ドル/円は前回このブログをアップした直後に、ずるずると下げていきました。
セオリーに背いてクリスマス相場に挑むと痛い目に遭うという、僕は悪い見本のようなものでした。
あの翌日、82.7円台に入ったところであきらめて決済の売りを入れました。
結局10万近い損を出してしまいましたが、傷口を広げないという意味では、
この場で損切りの宣言したことが不幸中の幸いだったと考えるしかありません。
あのままで年を越したとしたら大変なことになるところでした。
考えただけでも背筋が寒くなります…。
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