プロ野球 「統一球」の影響はいかに!?

本日の日経新聞に興味深いデータがありました。

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3年越しのデータ比較ですが、このデータから読み取ると、

「統一球」の影響は絶大だと言わざるを得ません。

最も影響を受けているのが本塁打の本数ですが、

対前年比で2割も減っているのです。

その結果として得点数も激減し、本塁打と同じくほぼ2割減です。

春先はバッターが投手に慣れるのに時間がかかるため、

「投高打低」といわれていますが、それにしてもこの差は歴然としています。

この「統一球」。

「飛ばない」だけでなく「よく変化する」とのことで、ピッチャー有利といわれています。

打者にとっては「ボールが手元でよく動く」ので、非常に打ちにくい球だといえます。

次に、もう一つのデータを比較してみました。

以下のグラフは、チーム別の防御率と打率を対前年で比較したデータです。

いずれも今シーズンの上位から順に並んでいます。

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まず、平均防御率と平均打率ですが、明らかに今シーズンの方がピッチャー有利です。

防御率は、1試合平均で0.85点も下がっていますし、打率も0.021下がっています。

しかし、打率に関しては去年の数値を上回っているチームがあることと、

例年春先は打率が低いことを考えると、大した影響では無い気がします。

となると、問題は「防御率」です。

防御率に関しては、全てのチームで去年を上回る数値(低い数値)を出しています。

また、平均防御率の減少率は21%にも及びます。(打率の減少率は8%

防御率と打率、どちらに影響が大きいかというと、間違いなく「防御率」です。

という訳で、今年はロースコアゲームが増えるでしょう。

さらに、延長引き分けも多くなるでしょう。

そのようなゲームに強いチームはどういうチームか?

それは、打線が派手なチームではなく、少ない得点でも勝ちを拾えるチームです。

それは、防御率の低い「中日」のようなチームだといえます。

(現在中日の順位はセリーグ4位ですが、いずれ上がってくるでしょう。)

なにせ、現時点のチーム防御率は2.37と脅威的です。

落合は言っています。

「まだ50敗もできる」と

このようなコメントを嫌う方は多いかもしれませんが、

これも落合流なので許してあげてください(苦笑)

「攻撃に勝る防御なし」といわれていますが、攻撃ほど頼りにならないものもありません。

野球に例えると、攻撃=打線は水物(みずもの)とよく言われます。

要するに、好不調の波が激しいのです。

よって、最終的に勝ち残るのは、「鉄壁の防御」を誇るチームだと思います。

(イタリアのカテナチオみたく)

ただし、そのような試合運びが興行的に面白いかどうかは別の問題です。

防御主体のチームは地味ですからね~・・・