「時給」という考え方

一般的に、アルバイト等で給与をもらう際、「時給」という尺度で高い安いを判断します。

世の中の最低賃金も、この「時給」という尺度を用いています。

都道府県別に最低賃金が決められており、この単価を下回ると罰せられます。

平成23年現在、最も高い東京が837であり、最も安い沖縄が645となっています。

全国の加重平均では737だそうです。

医師の時給が高いことは知られていますが、一般的には時給1万円前後です。

極稀に、2時間で5万円といった高給アルバイトも存在しますが、かなりレアケースです。

しかし、時給1万円だったとしても、最低賃金の13倍強なので、高いことは確かです。

では、一般サラリーマン(正社員)の時給はどれぐらいなのでしょうか?

例えば、仮に年間勤務時間を2000時間で試算すると、以下のようになります。

 年収400万⇒2千円

 年収600万⇒3千円

 年収800万⇒4千円

 年収1000万⇒5千円

こうやってみると、サラリーマンもそれなりに悪くないなという感想です。

ただ、年功序列・終身雇用の大企業において、時給とパフォーマンスは比例しません。

若い時期は時給よりも高いパフォーマンスを発揮し、年齢とともにパフォーマンスは劣化します。

要するに、”若手が年長者に搾取されている”構図です。

それでも我慢して若手が働き続ける理由は、

“将来的に自分も楽して高い時給がもらえる”と思っているからです。

だから、あまり時給に囚われない働き方ができるのだと思います。

わたしの持論を申し上げますと、正社員という立場では、

時給ではなく生涯賃金で計算すべきだと思います。

なぜなら、時給が安いからそれに応じたパフォーマンスで良いと考えるのは浅はかだと思うからです。

先日、とある雑誌に、「日々の部下の行動をマネジメントして時間あたりの生産性を上げるべき」

という意見が記載されていました。

そうなると、複数名で会議をすると1時間の損失はウン万円とか、

しょうもないコスト意識が発生するので、私はそういうマネジメントは好きになれません。

別にワイワイガヤガヤ好きなことを言って、ストレスを発散する会議があっても良いと思うのです。

何事も、その一瞬を切り取ってコスト換算すると、非常に高く感じますが、

中長期的に考えると、それが将来的に生きてくることが多いと思っています。

細かいコスト管理をしだすと、それこそ身動きが取れなくなります。

よく、家計簿を細かくつけすぎて、疲弊していく奥様方がいますが、

ずっと細かくつける必要はないと思います。細かすぎるから継続できないのです。

ざっくりとした一か月あたりのコストを把握できれば良いのです。

コスト管理はあくまでも「ザックリ」が良いと思います。

しかし、中長期的にみて意味の無いコストは削減すべきでしょう。

その判断基準が難しいのですが・・・

いずれにしても、ここで申し上げたいことは、

短い尺度で物事を判断しない方が良いのではないか?ということです。

以上、時給(時間)管理が嫌いなマネージャーより。