火事場のクソ力

前回のブログで上期黒字化達成と書きましたが、実はこの勢いで年間黒字化も狙っています。

 

つい先日、ベンチャー通信のコラムで、下記の記事を目にしました。

「ベンチャー企業が黒字化に要する平均期間は創業から30ヶ月で、

累積損失を一掃するまでに75ヶ月かかる。」というものでした。

 

アメリカでの調査結果なので、日本企業に当てはまるかどうかは定かではありませんが、

30か月は2年半、75ヵ月は6年強なので、感覚的にはズレていない気がします。

なにせ、わたしが出資者と交わした約束は、3期目に単年度黒字5期目に累損解消だからです。

 

 

弊社は今期2期目なので、もし今期に単年度黒字化を達成すれば、

約束よりも早いペースで進んでいることになりますが、この先どうなるか予断は許しません。

ただ、不言実行よりも有言実行の方がカッコイイので、なんとかやり遂げたいと思っています。

(今年の楽天のマー君は有言実行でとてもカッコよかったです。)

 

 

そのベンチャー通信では、日本にはベンチャーにお金を投資する人が少ないことを嘆いていました。

日本のベンチャーキャピタルの投資残高は1兆円、米国の130程度に過ぎないそうです。

また、銀行に至っては、リスクの高いベンチャーにはお金は貸しません。

さらに、個人の投資家(エンジェル)なんて皆無だと思います。

 

 

「銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す」という言葉は有名です。

 

 

その理由は簡単で、銀行にはリスクマネーを見抜く力が無いからです。

彼らは担保の無い融資はしませんし、運転資金についても3か月黒字じゃないと貸してくれません。

リスクを取らずしてリターンは得られないはずなのですが、彼らはリスクを極端に嫌います。

(だから国債ばかり買っているのです)

 

世の中、当たり前の話ですが、リスクとリターンは比例します。

高いリスクをとれば、高いリターンが返ってくる可能性は高まりますが、

失敗する可能性も高くなります。

 

そのため、ミドルリスク・ミドルリターンを狙う人が多いのだと思います。

一流の大学を卒業して大企業に入社するのも、その典型だと思います。

それが悪いわけではありませんが、大半がそのような考えでは、経済が活性化しない気がします。

(かくいう私も以前はそのような考えの一人でした。苦笑)

 

 

人間は、自分が安定しているときに、積極的に不安定な状態にしようとは思わないものです。

だから、高学歴者ほどリスクテイクしないのです。

日本の官僚もその典型ではないでしょうか?

 

事務次官を目指しているエリートに、リスクテイクしろというのが無理な話です。

リスクを負える人というのは、どちらかというと苦境に追い込まれて、後の無い人なのかもしれませんね。

積極的なリスクテイクとはいえませんが、わたしもその一人なので気持ちはよく分かります。

 

 

ちなみに、近々の話題ではTPPに参加するか否かで揉めていますが、

こちらに至っては、否定派がなぜそこまで拘るのか意味が分かりません。

わたしの勉強不足もありますが、とりあえず交渉に参加してみることに何故反対なのでしょうか?

 

 

既得権益にしがみつかず、とりあえずやれるところまでやってみたら良いと思います。

誰しも、お尻に火が付けば、「火事場のクソ力」でなんとかなります。

まずはトライしてみることが大事だと思います。

 

 

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