「ネッツ南国」
なにやらリゾートホテルのような名前ですが、実はトヨタのディーラーなのです。
しかも、全国のトヨタ販売会社(約300社)の中で、顧客満足度トップの座を譲ったことがない会社であり、
自動車のディラー関係者でその名を知らぬ者はいない存在です。
何がすごいのかというと、「価格勝負」はしないという点です。
ネッツ南国は四国・高知にあるのですが、この周辺は同業がひしめいており、
年中値引き合戦が繰り広げられている地域であるのにも関わらずです。
顧客は、安く買いたいなら、すぐ近くの別のトヨタディーラーに行けばよいのに、
「ネッツ南国で買いたい」という人が大勢います。
どうやって差別化しているのか!?
まず、他社と異なるところは、店舗の内装です。
まるで一流ホテルのラウンジのような雰囲気の店内は、
外車かレクサスのディラーにも負けず劣らずといった感じです。
そして、非常に面白いことに、自動車ディーラーなのに展示車が1台もないのです・・・
ということは、店内は車を見に来て商談をするところではなく、
ぶらりとやってきて食事をしたり雑誌を読んだりと、寛ぐスペースなのです。
その代り、顧客が購入を検討しているときは、丸二日間も試乗させてくれるのです。
また、試乗車の数が半端なく、30車以上も準備しているようです。
車好きにとっては、これは本当に良いサービスだと思います。
このやり方で、平日の来客数は100名程度、休日は500名以上の来客があるそうです。
また、この会社でもっと驚いたことは、従業員にマニュアルやノルマが一切ない点です。
おまけに、上司は何も教えないそうです。
書類の作成方法など、必要最低限のことだけ教えたら、即販売の最前線に送り込まれるのです。
その理由は、従業員を「自ら考える人間」にするためです。
ネッツ南国のポリシーは「売ろうとしないで、売れる」です。
マニュアルやノルマを導入すれば、短期的に売上は伸びるでしょうが、
それでは、従業員の思考が停止し、長期的に成長していくことが難しくなります。
そのため、短期的な売上は気にせず、顧客とより長くより密接に付き合うことに重きを置いているのです。
同社はこれを実践するために、従業員同士の情報共有を大切にしています。
「何が顧客の心に響くのか」それを従業員同士で話し合い、仮説・検証を繰り返すのです。
この情報共有は毎朝の「朝礼」で行われるのですが、かれこれ120分に及ぶこともあるそうです。
そこにルールはありません。自分たちが必要と感じることを、自然にコミュニケーションするだけなのです。
ユニクロの柳井さんも言ってましたが、「マニュアルやルールは馬鹿を量産する」と。
根本に「お客様に喜ばれるにはどうすべきか?」という考えがあれば、ルールやマニュアルは必要ありません。
ただ、同社が気にかけていることが一つあります。
それは、「仕事に対する価値観の共有」です。
それを見抜くために、採用時には一人につき200時間もかけて面談するそうです。
採用側が学生に問うことは「何のために働くか」だけです。
その中で、「人の役に立ち、自分の成長そのものが”喜び”だと感じる人」を採用するとのことです。
非常に勉強になります。
弊社で真似できるところは真似ていきたいと思います。
ちなみに、「しつこくしない、押し付けない」が弊社のポリシーです(笑)