10年後のコカ・コーラ

ウォーレン・バフェット氏といえば、世界長者番付でここ数年はベストスリーの常連で、
ことし2012年も3位にランクされている大富豪です。
僕にとってはずっと”冒険投資家”のジム・ロジャーズ氏だけが憧れの的でしたので、
それ以外の投資家については特に興味を持つことがなかったのですが、
この人の名前だけはマネー誌の特集や書店の株式投資コーナーなどでよく目にしていました。
ウォーレン・バフェット。
投資家として大成功してからも、きらびやかな金融街に出て行くことなく、
自分が生まれ育ったネブラスカ州オマハの街を生活の拠点とするスタイルを貫くことで、
“オマハの賢人(Oracle of Omaha)”と呼ばれて世界中から尊敬を集める投資家です。
以前、その立派な耳たぶについてここで紹介させていただいたこともありましたので、
読んでくださった方、もしかしたらご記憶にあったら嬉しいです。
バフェット氏が率いてきた投資会社バークシャー・ハザウェイも、
複利計算で約20%のリターンを40年以上にわたって出し続けてきたという驚異的な運用成績で、
その世界では知らない人はいないほどの超有名会社。
そのバークシャーの株主総会が先日行われまして、
各メディアはこぞってその模様を報じていました。
「日経ヴェリタス」でも5/13号で、見開き4ページにわたる特集記事として取り上げています。
同紙がまとめた、バークシャーが保有する主な米国株銘柄を見てみましょう。
                          (2011年12月末時点)
どれも、僕ら一般人でもなじみのある企業ばかりですよね。
  「バークシャーは米国に集中投資しています。米国ほどチャンスにあふれている地域はありません」
  「米国の相対優位はまだ続くでしょう」
バフェット氏は基本的に長期投資のスタンスをずっと通していて、
しかもコメントからもわかるとおり、アメリカの将来について、一貫して強気な見方を崩していません。
とくにIBM、コカ・コーラ、アメリカン・エキスプレスといったアメリカを代表する優良銘柄を
長期にわたって保有していることはよく知られています。
でも一方で、アップル、グーグル、フェイスブック等にはいっさい投資していないところに
バフェット氏の考え方が顕著に表れています。というのも、たとえば
フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ氏について「とても優秀な経営者」と賞賛してはいますが、
  「5、10年後のフェイスブックがいったいどうなっているのか、それを予測するのは極めて難しい」
とのこと。それに対して、
  「コカ・コーラであれば安定して収益を拡大し、10年後の姿も想像はつきます」
そう、バフェット氏は、毎日コーラを6本飲むことでも有名なのです。
ちなみに僕も、500mlの缶を冬でも1日に2本はいけちゃいますが、それが何か…?(笑)
  「個別企業のビジネスを理解できて、価格が魅力的であれば投資する、それだけのことです」
  「日々のニュースを基準に売り買いの判断をするようになったら、絶対に投資で成功できません」
バフェット氏のコメントは、日々、日経新聞をくまなく読んでは一喜一憂するような一般投資家からすると
何とも拍子抜けしてしまいそうですよね。
でも、自分が本当に理解できないものには飛びつかないという姿勢は、
僕のアイドルだったジム・ロジャーズ氏にも通じるものがあって、
どちらも実績が伴っているだけに、圧倒的な説得力があります。
大成功を収めた投資家が声をそろえて同じことを言ってるんですね。
「わからないものには手を出すな」と。
ある意味、これが投資の真髄というべきなのではないでしょうか?
ところで1930年生まれのバフェット氏は今年で82歳になります。
10年後、92歳になっても毎日コカ・コーラを6本飲み続けるんでしょうかね…?
僕の定番はコレ
↑ コンビニでも自販機でも、たいてい100円で手に入ります(笑)


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