経験則

イースター休暇というのは多くの日本人にとって(もちろん僕にとっても)あまりなじみのないものですが、
キリスト教圏の国々では復活祭は、年中行事のなかでもとても重要なイベントなのだそうですね。
クリスマス休暇と並ぶ長期休暇ということで、ほとんどの会社が休みになって
みんな故郷の家族の元に帰ったり、バカンスを楽しんだり、のんびり過ごす時期だとのこと。
それで、イースター休暇の前後の外国為替の取引は薄商いで方向感がなくなると言われていて、
FXトレーダーたちの間ではこの時期、下手に大きな売買はせずに様子見ムードになる傾向が定着しているようです。
一方、日本国内においては、実はこの連休の合間の時期の株価が、
なかなか興味深いことになっているのをご存じでしょうか?
日経平均株価を算出・運営している日本経済新聞社インデックス事業室が、
過去のデータを集計して作成した資料を書籍にまとめているのですけど、(『日経平均公式ガイドブック』)
それによると、5月1日と5月2日の2日間は経験的に、株価が上昇する確率がかなり高い日なのだそうです。
1949年5月17日から2010年7月31日までの日経平均の上昇と下落の回数を
日付ごとに集計してランキングにしたのが上の表です。
見ると確かに、その日に株価が上昇する確率の高い方から並べた結果は、
5月1日と2日という日は、1年365日あるうちの何と2位と4位。これはなかなか驚きですね。
とくに理論として説明できるような根拠はないらしいのですが、
過去のデータを集めるとどうやら経験則として一定の傾向が見られるというわけです。
以前にも書きましたが、
“アノマリー”と呼ばれるこのような経験則は、確率の世界で投資を考えるときには
なかなか参考になりますよね。結果としてそれが役に立つならば、根拠はどうだっていいわけです。
東京オリンピックの開会式が10月10日に行われたのは、過去の天気の蓄積データの中から
晴れる確率の最も高い日を選んで決められたというのは有名な話ですよね。
逆に、今度は株価が上昇する確率の低いほうを見てみましょうか。
なんと5月中旬の日付が、20位以内に4日も入っています。
ことしのこの時期がどうなるかにも、ちょっと注目してみたいですね。
なんだか”マーフィーの法則”を思い出してしまいました…。
“トーストのバターを塗った面が下を向いて落ちる確率は、カーペットの値段に比例する”
“急いでいないときは、車が完全に停止したとたんに信号機は青に変わる”
“気のきいた文句をひらめかせる最良の方法は、手紙に封をすることである”

※当ブログの目的は、投資に関する話題の提供であり、投資勧誘ではありません。
また、記載した情報はweb上で公開されているものですが、実際に投資される際には
あらためてご自身でご確認ください。
投資はあくまでもご自身の責任と判断でされるようお願い致します。