健康診断や人間ドックの需要は年々増大しています。企業が従業員の健康管理に責任を負うようになり、健診の需要が増大・様々な医療機関や事業会社が健診分野のビジネスに参入をしてきています。受診者数も年々増えており、病気は治療も大事だが予防も大事、という認識が個々人レベルで広まってきているのではないかと考えます。
厚生労働省ホームページより、健診受診者の推移
このような世情に伴い、健診を提供する施設も増えてきています。主にクリニックという形態での出展がほとんどですが、すでに受診者数の取り合い・価格競争の様相すら呈しています。差別化やブランディングのためにあえて高価格帯の健診を提供している施設もあり、健診クリニックを調べてみるだけでかなり時間が潰せるくらい面白いです。
さてそのような健診事情を少し離れたところから医師の求人という側面で見てみます。まず健診を提供している施設といのは当然ながら医療機関ですのでクリニックと病院の2つです。しかしながら医師募集の主体ということでみると、募集元は企業と医療機関(クリニック・病院)に分かれます。企業内での健診のお仕事は、企業が運営している健康管理センターや産業医プラス健診のアフターフォロー的なお仕事です。病院とクリニックの健診はそのままイメージのしやすい医師求人形態の一つかと思います。
受診する方からすると、病院の方がいい・クリニックの方がいい、それぞれ好みがあるかと思いますが、医師の募集に対する引き合い・人気からするとこれははっきりしていて、企業>病院>クリニックです。
企業内で働くという医師募集は健診に関わらず一定の高い人気を持っています。そして健診求人という募集形態においては、昔からクリニックでの求人よりも病院での募集の方が人気があります。これはクリニックの方が労働強度が高い・病院の方が専門的なスキルを活かしやすい(健診以外にも業務負担が可能)といったイメージによるところが大きいかと思います。
ただ実際のところは、健診の医師求人においてクリニックと病院ではそもそも働き方の方向性が少し違います。それは医師以外のスタッフの性質が違うところが大きいと考えています。健診クリニックでは業務が健診業務に特化されていますので、スタッフもその分野のスペシャリストです。医師は医師にしかできないことをほぼ専門的にそればかりをある程度の分量でこなしていきます。病院の場合は、スタッフは健診専従でないことも多く、医師は書類仕事が多くなったりクリニックでは他のスタッフに任せられることもやる必要があったりして、業務が広範囲にわたります。
この辺の業務分配や量をどう思うか・合う合わないは「好み」によるところが大きいです。クリニックの方が働きやすいという医師もいれば、その反対ももちろんいます。給料などの条件的な違いは、今では病院とクリニックの間にはほとんどありません。クリニックの方が定時が遅い時間に設定されていることが多いですが、その分アクセスはよく、また残業は少ないことが多いです。
これまでは健診希望医師の転職・求職相談を受けると、まずはクリニックか病院かで大まかにカテゴライズしてしまうことが多かったのですが、これらの施設感の差が相対的になってきている昨今では、いったんは両睨みでリサーチをしてみて実際に見て聞いてどっちが自分に合うのかを現場目線で考えることがミスのないマッチングに繋がると考えています。
ところで、上述の論法で言うと、アクセスの良い病院付属の健診センターみたいなところが一番いいんじゃないか、とも思えます。ちょうどそんな求人があるので紹介します。
医師求人|【千代田区】病院併設の健診センター◆週4日~◆消化器内科医師募集
前述しましたが、本当に自分に合う合わないは形態や立地よりも個別個別の事情によります。より良い転職を考えるのであれば、まずはお気軽にお問合せください。